着せ綿
2011年9月2日
ブログでも紹介しましたが、陰暦9月9日の重陽の節句。「菊の節句」とも呼ばれています。
昔、生命力の強い菊の花は霊草とされており、重陽の前夜、菊花の上に綿をおいて、
夜露・朝露・香りを移したものを、「着せ綿」と呼び、その綿で顔を拭いたり衣服に使用したりして、
不老長寿を祈ったといわれます。
今では耳にすることもない風習ですが、和菓子にはその「着せ綿」というお菓子があるのです。
当店では、はんなりとした色を出すために、天然の紅花色素を使用しています。
そのやわらかな色の菊の練切に、綿に見立てた白い練切をのせて…。
明日、9月3日には店頭に並びます。
ぜひ一度、いにしえの雅な風習を思い描きながら、召し上がって戴きたいひと品です。