松屋から、四季折々の情景をお伝えします。

成人式
2014年1月15日

新年のご挨拶が遅れました。
あらためまして、
明けましておめでとうございます。

 

本来であれば、本日1月15日が成人の日。
成人の日といえば、忘れることのできないお話があります。
それは、
政治家・山田宏氏が、杉並の区長をされていた時、
毎年、成人された皆さんへ向けて話されていたご挨拶です。

 

「新成人の皆さん本日は成人の日を迎えられましておめでとうございます。
是非、今日から社会の一員として大人として尊敬される大人として、
一歩一歩あゆんでんでいってほしい・・・そう思っています。

 

今日の日を一番喜んでいるのはたぶん皆さんのご両親やおじいちゃんおばあちゃん方
ご家族だと思います。
20年間皆さんを大事に育ててきたご両親に対して、
今日の成人の日は自分たちが喜んでお酒を飲むだけでなくて、
家に帰ったら、ご両親に本当に20年間ありがとうという、
皆さんにとって今日は感謝の日になります。 …
これから自分で独り立ちしていくために、これまでお世話になったご両親やまた先生方に対し
ありがとうという気持ちでいてほしい・・・そう思います。

 

また、皆さんがこうやってきれいな着物を着て良い洋服を着ていられるのは、
ご両親やそして又先生だけではありません。
皆さんを育んできた日本や世界という社会があったからだと思います。
なぜここまで豊かになったかというと尊いいろんな犠牲がありました。
皆さんがこうやって20歳、65年前にも20歳の人がいました。
そのとき日本は戦争のなかにありました。その皆さんと同じ年の人の遺書を
毎年読んでいますからそれを皆さんに披露します。

 

『私は突然いくことになりました。
私が今まで、ただただご両親様にお世話になり、
また数々の心配をおかけしたことをお許しください。
今までご両親には何とかして安らかな生活をさせたいと思っておりました。
それもできませんでした。
武人の空想でした。
ほんの少しだけではありますがこのトランクに入っている品は、
私が一所懸命ためたものです。
食べたかったのを食べずにためました。
大きな箱の中に入っている清酒その他の品は、
7月30日出撃準備命令と同時に出撃者のみがいただいたものです。
生牡蠣等皆様と一緒に食べたかったのですがそれもできませんでした。
本当につまらぬものばかりですが、これが私の最初で最後の心からの品です。
箱の品は私の写真と一緒に食べてください。
では、皆様は十分健康に注意され最後までがんばってください。
私は立派にやり遂げます』

 

皆さんと同じように成人式だった。
こういう人達が尊い犠牲を払って今の日本があるんですね。
だからぜひ今日の成人式にあたって皆さんは昔の人達にも感謝してほしい。
こういう人達がいたからの時代があります。
どうかそういう人達の分まで立派に生きてください。

 

さて、最近は命を投げ出したり人の命をかってに奪ってしまう事件が相次いでいます。
こうやって尊い命をもらった皆さんですから、
ぜひ皆さんに心がけてほしいことがあります。
それは、それぞれの人にはここにいるすべての人一人残らず生まれてきた意味があり
生まれてきた価値がある。
そのことで今、悩んでいる人もいるでしょう。
しかし、生きている人にすべての人に、生まれてきた意味があるということを
皆さんにお伝えしたいと思います。

 

皆さんは昭和から平成元年の間に生まれてきた成人です。
昭和から平成に変わったということは昭和天皇がお亡くなりになったということですね。
その昭和天皇は大変立派な方でありました。
ひとつエピソードを申し上げます。

 

皇居に天皇陛下が住んでおられますよね。
那須の別荘に行って帰ってきたら、お庭の草が全部刈られていた。
それを見て天皇陛下が侍従をそばに呼んで
『どうして庭の草を刈ったのですか?』と問われました。
侍従の人は、「それは雑草が生い茂っておりましたので綺麗にいたしました」
そう答えたんですね。
すると天皇陛下はなんとおっしゃったと思いますか?

 

『君、雑草という名の草はないんだよ。
草にはみな名前がついているんだ。
それぞれの草はそれぞれのところで精一杯生きているのだよ。
雑草という言葉は人間の傲慢さだ。これから気をつけなさい。』

 

こういうふうに言われた。
分かりますか?
雑草という草はない。それぞれの草に名前がある。
人間もそれぞれの人に意味があるんですね。
秋の野山も春の野山も彩る赤や黄色や緑、さまざまな色がある。
でも、あれがどんなに美しい色でもひとつの色だったら綺麗になりません。
緑があり黄色があり赤があり白があり黒がありいろんな色があって
初めて秋の野山の美しさがあります。
木も杉だけではだめです。鳥も鶯だけではだめなんです。
いろんなものがさまざまなものがいっぱいいて豊かになるんです。
みんなもそれぞれの人がそれぞれを大事にしていくことが、
皆さんにとってありがたいと思わなければいけない・・・そう思っているんです。

 

だから今日皆さんが大人になるにあたって、
『皆も自分も』ということを是非考えてほしい。こう思っています。

それいけアンパンマン これはやなせたかしさんが書いた漫画です。
最後に皆が幸せになるために心の中に留めておきたいやなせさんの
詩を読みますから良く聞いてくださいね。

 

『人は何のために生まれてきたのか
人は人を楽しませるために、喜ばせるために生まれてきたのです。
人は人の笑顔を見るのが大好きなのです。
自分の得意技で誰かの笑顔を見たいのです。
歌の上手な人は歌って、料理の上手な人は料理を作って
自分の得意技で誰かの笑顔を見る
それを見るとまた嬉しくなって、またがんばろうという気になるのです。
何が一番幸せだと思いますか。お金を得ることですか?おいしいものを食べることですか?いい家に住むことですか?出世することでしょうか?
一番幸せなことは、自分が誰かの役に立っているなぁということを実感することです。
一人でもどんな人でも自分の得意技が必ずあるはずです。

その得意技で誰かを喜ばしてほしいです。
それが自分だけではない自分もみんなも喜ばせることになると思います』

 

さあ成人の皆さん、
今お話したようにまずはご両親にありがとうという気持ち、
それから過去、日本を導くために尊い命を失った人達の心に思いをはせてほしい。
そして最後に自分が幸せになるために自分の得意技で誰かを喜ばしてほしい。
これが私が皆さんへの成人式でのメッセージです。
皆さん心に留めて今日からがんばってほしいと思います。
皆さんの前途を心から祝してお祝いの言葉に代えます。
おめでとうございました」

 

いかがでしょうか。
このような素晴らしい魂をお持ちの政治家もいるのです。
日本も、捨てたもんじゃありません。
大切なのは、国民はこのような政治家を世に送り出さなければならないー
ということではないでしょうか。

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