甦った白鳥
2012年12月8日
氷の上を優雅に舞うフギュアスケート。
しかし、その華やかさの裏には壮絶な血の滲むようなレッスンの日々があります。
さらに、本番前に襲いくる重苦しいプレッシャー。
他のスポーツ同様に、自分との闘いに始まり闘いに終わる競技 といえましょう。
先ほど、浅田真央がグランプリファイナルを制覇し、4年ぶりの金メダルに輝きました。
フリーで「白鳥の湖」を舞う彼女の姿に、わたしは思わず感動し、涙しました。
この日を迎えるまで、この細い体・この若さで、どれほど苦しみ、悩み、泣き叫んだことだろう…と。
大きなスランプに苦しむ中、最愛の母を亡くした彼女。
ついに、「スケートをやめたい」 とまで口にしたといいます。
けれども彼女は、諦めなかった。
苦しみと悲しみをのりこえたからこそ掴んだ、「メンタルのコントロール」。
浅田真央はついに甦り、美しい白鳥となりました。
たおやかで、やさしくて、凛とした、みごとな白鳥の湖を演じきりました。
目の前に立ちはだかる壁が、高ければ高いほど、越えた時の悦びは大きくなるのだと、
あらためて思い知らされました。
そして、そうした姿こそ人の心に感動をもたらす…ということも。
真央ちゃん、よくここまで頑張ったね。
おめでとう…ほんとうに、おめでとう。