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秋明菊のお友だち

秋明菊のお友だち
2012年10月21日

木々の葉がほんのりと色づき、秋の花が次々と咲きはじめました。
そんな中、わたしの大好きな秋明菊も、可憐な花を咲せています。
おさない頃は、野原いちめんに咲くコスモスが何より大好きでしたが、
亡き祖母が、庭に純白の秋明菊を植えてからは、なんとも形容しがたいその可憐さに、
すっかり魅了されてしまいました。
ただしこの花、地植えにすると強いのですが、鉢植えだとあまり丈夫とはいえません。
ひとたび水を切らせば、葉がチリチリとなり、やがて息絶えてしまうのです。
人も植物も、水がなければ生きていけない…という当たり前のことを、あらためて痛感させられます。

 

一方、アスファルトの隙間から顔を出す雑草。
雨が何日も降らずとも、土の栄養分さえほとんどないはずなのに、
ひたすら成長し花までつけるその姿に、わたしは幾度感嘆の声をあげたことでしょう。
多くの通行人に踏みつけられながらも、太陽の光を浴びることだけを夢見てのびてくる雑草は、
まさに「いのちの塊」。
ちいさな黄色い花を咲かせ、風に揺れる姿に、わたしは心の中でいつも拍手をおくっています。
我が家の庭に咲く秋明菊の傍らにも、ちいさな名も無き花が、ひとつ。
秋の柔らかな日差しの中で、秋明菊と愉しそうに語らっていました。

 

         美しき花に劣らじ雑草の命いとしや秋の陽だまり

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