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萩のお見送り
2012年9月25日

朝夕、ようやく秋の気配を感じられるようになったものの、いまだ厳しい残暑が続いています。
今年の夏はほんとうに暑かった。
だからでしょうか、今年の夏はお亡くなりになる人が多いように思います。
先日も、生前ほんとうの孫のように可愛がってくださった おばあちゃん が他界されました。
お知らせを受け、すぐにお悔やみに駆けつけました。

 

なんと安らかなお顔でしょう。
わたしは思わず手で美しい白髪にふれ、気がつけば頬と頬をよせ、頬ずりをしていました。

 

早くに母を亡くされ、幼い多くの妹たちを、母親替わりに育てられた おばあちゃん。
苦労は多かったものの、稀にみる孝行息子に大切にされた晩年は、倖せであったことでしょう。

 

      ばあちゃんは倖せじゃった、ありがとうよ

 

そういって微笑んでいるかのような、そんな穏やかなお顔でした。

 

翌朝ー
ひとあし早い萩の花が、やさしい風に吹かれ、ふわりと…
まるで、おばあちゃんを見送るかのように揺れていました。

 

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